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このページでは木地師の職人修行中の長男功充が修行の仕事や、山、畑、田んぼ、遊びに行って見てきたこと等を日記のような感じで、気づいたこと、感じたこと、疑問なことを書き込んで行こうと思います。
データのアップは不定期になるかと思いますが、読んでみてください。

1/21
私にとっては拭き漆の木地と、塗り下の木地では挽き上げの状態の許容範囲が全く異なります。
拭き漆では仕上げると杢目が出て綺麗な分、木地の仕上げにとても大きく左右される為、仕上げにとても気を使います。木の材質にもよりますが、小刀の筋が残っていてはいけないのです。
それに比べ塗り下は漆に隠れる為筋などは気にしません。
しかし、当然ですが、表面のうねりや小刀のつなぎ目など基本技術は両方同じく難しい物です。
そして、父にとっては木地の仕上がりには塗り下と、拭き漆に仕上げで差は出ないと言います。
まだまだとても同じには思えません・・・


9/24 拭き漆
最近拭き漆を手伝っているのですが、とても手間のかかるものです。
木地の仕上げが悪いと透き通った感じにならず、黒ずみます。
拭き漆は漆を塗って、拭き取り、乾かします。この時に拭き残しがあればそこが後になります。
乾かす時に木地が水分を含んでいれば、そこが黒ずみます。
漆ですので塗るときに気をつけないと”かぶれ”ます。
塗って、砥いでを繰り返しますので、最低でも7〜9回は塗ります。
そして拭き漆は拭き取る時、完全に拭き取るのではなく少しだけ残すことがテクニックらしいのです。
まだまだ理解するには難しいです。


9/13 稲刈り
稲刈りは子供の頃からやっていることなので、今更めずらしいことはないのですが、徐々にじいちゃん、ばあちゃんが出来なくなってくるので自分たちに負担が掛かるようになります。
そうすると今まで知らなかった事をやる様になります。と云うより言われてやるのではなく、自分たちがどうすれば一番効率的かを考えるようになります。
田んぼは今では殆どが機械化されていて、人間の仕事は機械がスムーズに作業できるようにする事が一番の仕事になっています。いかに機械を止めないか。動かし続けるかが重要です。
見た目ではコンバインで刈っていくだけなので楽そうなのですが、運転してる人が動かしているのではなく、皆が裏で必死にコンバインをスムーズに動くようにしているので、機械があれば出来るわけではなく、皆が一生懸命やるから出来るのです。
何事にも通じることだなと感じました。


9/3
「刃物を切らす」というのはどういうことなのか?
それは大工さんが鉋を使って柱や板などを切ると、そこはつるつるで板と板を合わせるとくっついてしまいそうな風になれば切れているのではと思います。
確かに切れている木地を見て触ればつるつるです。小刀を切らすには、シャカが切れていないといけません。刃物はあてる木の堅さに合わせてあてる力を加減することで切らすそうです。
柔らかい木に強く押し付ければ、木が剥けたように表面がぼろぼろになります。堅い木に弱く当てても表面ではねて傷になります。
うまく刃物が切れているときには刃物の先に引っかかるような手ごたえがあります。これを常に微妙に調節していくことが切らすことではないだろうかと思っています。


8/20
今問屋さんに納品する為の商品の仕上げをしています。
材料は栃なのですが何故か表面がきれいに仕上がりません。外を100個完成させたのですが、ボケボケです。このまま漆を塗ればボケボケのところは真っ黒になってしまうそうです。何が悪いのか。
刃物が切れていないそうです。まだ切れる切れないが分かりません。当たり前です。切れている状態が分かっていなかったからです。指摘されて始めて自分の木地が切れていない状態だと気が付きました。今からやり直してきれいにします。
そこで問題なのが、どうすれば切れるのか?とりあえずきれいにはなりますが、まだまだ切れているとは言えない状態です。
どうすれば切れるのか・・・


7/29
今日仕上げ2種類目を完成させました。ようやく少しづつ速く挽けるようになったかな?といった感じで完成。って感じでした。
しかし、高さ、ふち、深さなどがばらばらです・・・。型を持って揃えているはずなのですが、揃っていない。同じ形を100個揃えるというのはとても難しいです。
今は難しくても一歩づつ、一個づつ速く正確にしていきたいです。


7/16
大分ご無沙汰になってしまいました。
今週は仕上げをはじめることになりました。今まで遣ったことのない鉋も出てきました。(厳密には使ったことはありますが)
丸鉋、ヒラジャカ、マルジャカ、スマトリと呼ばれる鉋と小刀です。鉋の形状についてはおいおい写真を使って紹介したいと思います。
丸鉋はエグリの反対側にも刃の付いた感じで、木地を仕上げていく為の要の鉋です。シャカは基本的にヒラが外側を、マルが中を仕上げるための物です。スマトリは基本は外を挽く裏挽きと同じで、曲げるときに隅を挽き易くする為に角を極端に尖らせた感じになります。
はじめての仕上げはとても難しく、外を挽くだけで1個目にはなんと30分も掛かってしまいました。まず、外側を型通りの形にするのに四苦八苦。シャカを使い見附を(底の平べったい所)を平らにするのに四苦八苦。最後に小刀を掛けるのに四苦八苦。1個仕上げるのに汗だくになりました。
ああ・・・まだまだまともに挽ける日は遠い。。。


7/1
イギリスでの体験などは他のページで紹介します。


6/11
 原木屋さんの福田さんに、長い間お願いしてあった、とても大きな栃の原木が入ったから是非見に来ないかと言われカメラを手に行ってきました。
 切り口で三尺(90cm)程もある栃でした。右の写真で福田さんが触っているあたりに”ちぢみ”が出ているようでした。とてもきれいな紋様が出る部分です。
 これ程のでかい木は最近では全く出てこないもので、希少なものです。3・40年前には、この位の木は白峰や丸岡の方でもとれたそうです。
 栃の木はある程度年数がたつと、真ん中にアカタ(心材)、外側にシラタ(辺材)といった構造になります。そして次第にアカタから腐り、真ん中ががっぽになり外側だけで起っていることもあるそうです。栃の木は基本的に辺材しか材料として使えません。この材料はこれから40cmから45cmの竪木のお盆にとって行く予定です。


6/7
 今度は少し多めに乾いた材料を挽きました。生に比べて堅いので無意識に力が入ってしまいます。力を入れて必死に挽くと体中から汗が噴き出してきます。「基本は同じ」との言葉を思い出し、鉋台を支点として腕の力を抜いて木地に鉋をあてました。まるで生を挽いている時のように、力でガチガチだった時より速く正確に、そして楽に挽けました。
 この経験を忘れないようにしたいです。


6/3
 長い間生木の荒挽きをやってきましたが、ついに7月中には「仕上げを出来る様にしよう」という目標を言われました。そのために乾いた木の荒挽き等を少しづつやることになりました。
 乾いた木は、生の木よりも硬いです。基本は同じで後は少し応用するだけで何でも挽けると言われます。その為には今の基本をもっと速く、正確に出来るようにしたいです。
目標や目的があると仕事に張り合いが出ます。


6/2
 今日は乾いた材料を挽きました。荒挽きなのですが、背の高い材料だったので、高さを詰めるために2分ほど挽き取りました。底を詰めたので、真っ直ぐフラットに挽かなければいけません。私にとってはまだ未熟なせいでとても難しいものでした。木地にはじかれて底が丸くなってしまうのです。聞けば鉋が悪いらしいので、新しい鉋を作りました。
 真っ直ぐ挽くためには鉋も真っ直ぐでなければいけません。私の鉋はよく見れば少し曲がっている鉋ばかりでした。
 目的にあった鉋。目的にあった挽き方。木地挽きはとても理論的な技術です。


5/28
 どんな仕事にも専門用語的な言葉があります。木地屋もそれに違わず多くの専門用語があります。(自分が思っているだけで当たり前のことかもしれないが)
 割れにおいてもコノコ・心割れ・もめ割れ。鉋の種類は裏挽き・エグリ・クリダシ・丸鉋・平ジャカ・丸ジャカ。お椀の箇所を示す言葉も、もちろん木の種類は使ってる木だけでも20種類位はありますし、当然見たこともない木は沢山あります。
 そして、やはり一番慣れていないものは寸法でした。今まではcmが基準でしたが、この世界は当然寸、尺です。はじめは何寸と言われても、すぐにピンと来ないのです。10pと言われればイメージは出来るのですが、3寸と言われても大きさがイメージできませんでした。
 最近何につけて木地ばかりではありません。家にはいろんな専門家がやってきていろんな話をしてくれます。木地はもちろん漆、陶器、機械、道具どんなものでも言われた言葉がすぐにイメージ出来るよう勉強が必要です。


5/27
今週ははじめて一から十まで自分で作った鉋で荒挽きをしました。何故かとてもよく折れます。父に言うには角度が悪いらしいです。確かにイメージしている形にはなっていません。
出来上がった鉋を見せただけで「どれだけ持つかな」と言われ、そのとおり2時間ほどでポキッとごく自然に折れました。確かに折れるべくして折れた感じがしました。今日はそれが繰り返され一日で4本折りました。思い通りの角度に曲げるのはとても難しいです。


2005 5/25
 まず記念すべき一回目の書き込みです。習い始めてすでに5ヶ月経過しての開始です。そうです。もうはじめて5ヶ月も経っているのです。ですが私は何故かまだ全く木地が挽けません。
 今まではずっと荒挽きをしていました。最近では自分はうまくなっていっているのかどうかも全く分かりません。自分の成長が感じられないのはとてもプレッシャーでもあります。
 と、まぁ結局挽けるようになるのかどうかを不安に思っているという事です。次回からはこの5ヶ月で感じたこと、分かったこと、知ったこと等を思いつくままに書こうと思います。
                                      ではまた次回・・・